こころを動かす文章術

「お!」と心をつかむ文章のつくり方

0.1秒勝負のSNSの世界で、「お!」と心をつかむ文章に欠かせないポイントのひとつは「構成」です。

構成とは、本でいうところの、「はじめに」から「おわりに」までの設計のこと。どれだけきれいでわかりやすい文章が書けたとしても、構成が整っていなければおもしろい文章にはなりません(教科書や辞書がおもしろくないのは、おもしろい構成ではつくられていないからです)。

エンタメに溢れたSNS時代には、この構成がより重要になっていると感じます。おもしろく、刺激的なものに人が慣れ過ぎているからです。言い換えれば、「おもしろいが当たり前」。おもしろくないと感じた時点で興味の対象から外されてしまうのです。

構成づくりについては、ひと言で、ましてやわたしのような者が簡単に語れるようなものではありませんが、今日はポイントのうちひとつをお伝えしようと思います。

「おもしろい」文章の共通点

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はじめに、おもしろい文章、読まれる文章には、ある決まった共通点があります。それは「つかみ」です。つまり、文章においても第一印象は重要で、読まれる文章かどうかがはじめに決まってしまうということです。。

例えば、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」(『雪国』川端康成さん)、「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」(『吾輩は猫である』夏目漱石さん)のように、キャッチーで興味をそそる伝説的な「つかみ」には人のこころをぐっとつかむ破壊力があります。

でも、正直いって無理。こんなセンスの塊のようなつかみはなかなか生み出せません

でも、センスや感覚を問わなくても、誰でもできる「つかみ」のつくり方の1パターンを今日はお伝えします。

いちばんおもしろいところを先に出す。

それは、映画で言えばクライマックスシーン、音楽でいえばサビにあたる、いちばんおいしい部分を、いちばんはじめにもってくるということです。

「そんなことをしてしまったら、最後まで読んでもらえないんじゃないか」と心配する必要はありません。

たとえば、ビリギャルをご存知ですか。あの本の正式タイトルは『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』なのですが、

本の冒頭どころか、タイトルの時点で、クライマックスまで言ってしまっているんです。なんなら、本を買わずとも結末がわかってしまいます。それでも、100万部を超えて大ヒットした背景のひとつには、キャッチーな「つかみ」で「なぜ」「どうやって」をくすぐり、心をつかんだということもあるでしょう。

もし、同じストーリーでも、それが「学年ビリのギャルの受験物語」のようなふわっとしたタイトルで、主人公の受験までの様子を引っ張りながら、最後の最後で、なんと合格!!!といった展開だったとしたら、同じようなヒットにはならなかったかもしれません。

実践!おもしろい「つかみ」のつくり方!

すぐに試してみたいという方は、このステップで書いてみてください。

1)いつもどおりとりあえず書いてみる
(※箇条書きでとりあえず全体の流れを書いてみるだけで十分です)

2)そこから一番「おもしろい」ポイントを選ぶ
(※できれば人に「どこが一番おもしろい?」と聞いてみるとなおよいです。「おもしろい」というのは、「驚いた」「気づきがあった」なども含みます)

3)そのポイントを冒頭に出す。

4)3)について、解説・エピソード(「なぜなら~」「例えば~」…)で補うように整える

とにかくいちばんおもしろいところを勇気をもって先出しする。それが「つかみ」のポイントです。「お!」と目を引く「つかみ」づくりにチャレンジしてみてください。

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